ピーマンにマルチは必須ではありませんが、植え付け直後の雑草対策、泥はね防止、乾燥対策をまとめて考えるなら、家庭菜園でも使いやすい資材です。
この年は、前年のピーマン栽培で雑草と肥料管理がうまくいかず、収量が伸びませんでした。その反省から、苗の植え付け時に黒マルチを張り、さらに空の肥料袋で風よけ行灯を作って苗を保護しました。
なお、この記事で使っている肥料袋は、土を入れて育てる「袋栽培」の容器ではありません。底を切って苗の周りに立てる、植え付け直後の風よけです。
結論:黒マルチと風よけ行灯は植え付け直後の保険になる
ピーマン苗を植え付けた直後は、まだ根が十分に張っておらず、茎も細いため、風で揺さぶられるだけでも負担になります。苗が小さいうちは、黒マルチで株元の環境を安定させ、風よけ行灯で苗を囲うと安心です。
- 雑草を抑えたいなら、黒マルチが使いやすいです。
- 植え付け直後の強風が心配なら、肥料袋の風よけ行灯が役立ちます。
- 透明マルチは地温を上げやすい一方、暑い時期は地温上昇に注意が必要です。
- 肥料袋の行灯は、苗が行灯からはみ出しそうになったら外すのが目安です。
この年の実例:京みどりを8株購入して植え付け
今年も家庭菜園の定番「ピーマン」を栽培することにしました。毎年ピーマンを作っていますが、昨年の出来はイマイチでしたので、今年は植え付け直後からしっかり手をかけて育てたいと思っています。
品種は「京みどり」で1株70円ほど。近所のホームセンターで8株購入しました。苗の高さは10㎝ほどで、まだ小さい状態です。
苗を買うときは、枯れている部分や傷んでいる箇所がないものを選ぶのはもちろん、なるべく茎が太くて丈夫そうなものを選ぶようにしています。細長く徒長した苗より、どっしりした苗のほうが、その後の管理もしやすいです。

前年の失敗から見直したこと
昨年は苗をたしか6~7株植え付けたと思いますが、実も大きいものは少なく、収量はイマイチでした。
原因として大きかったと感じているのは、管理不足です。植え付け時の元肥が十分でなく、追肥も不足し、さらに雑草が伸び放題になっていました。
元肥とは、植え付け前に土へ入れておく肥料のことです。追肥とは、栽培中に株の様子を見ながら追加する肥料のことです。どちらも不足すると、株が大きくなりにくくなります。さらに雑草が多いと、肥料分や水分を雑草にも取られてしまいます。
10月2日の畑の様子を見ると、ピーマンの株よりも周囲の雑草が目立つ状態でした。手をかける時はしっかり管理するのに、一度放任してしまうとそのままになりがちです。これは反省点でした。

ピーマンにマルチは必要?黒マルチを選んだ理由
マルチとは、畝や株元をフィルム、わら、刈り草などで覆うことです。家庭菜園では、雑草を抑える、土の乾燥をやわらげる、雨による泥はねを減らす、地温を調整する、といった目的で使います。
この畑では以前、ピーマン栽培で透明マルチを使うことが多かったのですが、真夏になるとマルチ内がかなり暑く感じられ、途中で外すことがありました。そこで今回は、雑草防止と夏場の地温上昇を考えて、黒マルチを使用することにしました。
| 方法 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 黒マルチ | 雑草を抑えたい、泥はねを減らしたい、管理の手間を減らしたい | 水やり時に土の乾き具合を確認しにくいことがあります |
| 透明マルチ | 植え付け初期に地温を上げたい | 黒マルチより地温が上がりやすく、暑い時期は注意が必要です |
| マルチなし | 畑の様子を直接見ながら管理したい | 雑草取り、水やり、泥はね対策の手間が増えます |
農業技術の試験でも、フィルムマルチによる地温上昇は透明マルチのほうが黒・シルバー系より高くなる傾向が示されています。植え付け時期がまだ涼しい地域では透明マルチにも利点がありますが、雑草対策や夏場の暑さまで考えると、家庭菜園では黒マルチを選ぶ理由も十分あります。

肥料袋で風よけ行灯を作る
ピーマンの苗は、植え付け当初は茎も細く、根もまだ十分に張っていません。強い風や雨に当たると、株が揺れて根付きが悪くなったり、茎が傷んだりすることがあります。
行灯とは、苗の周りを筒状に囲って保護する方法です。市販の苗カバーもありますが、空の肥料袋を残しておけば、肥料袋の底を切って開いて使うだけで簡単な風よけを作れます。
- 空の肥料袋を用意します。
- 袋の底を切って、上下が開いた筒状にします。
- 植え付けたピーマン苗の周りを囲みます。
- 支柱で袋を固定し、風で倒れないようにします。
- 上部は開けたままにして、熱や湿気がこもりすぎないようにします。
肥料袋は栽培容器ではなく風よけとして使っています。袋の中に土を入れて育てる方法ではないため、「ピーマンの袋栽培」とは別の作業です。


風よけはいつまで置く?外す目安
肥料袋の風よけは、苗が行灯からはみ出しそうになったら外すのが目安です。苗が大きくなって葉が袋に触れ続けると、風通しが悪くなったり、蒸れたりすることがあります。
外す時期を日付だけで決めるより、苗の様子を見るほうが判断しやすいです。茎がしっかり立ち、葉が袋の上に近づき、強風の心配が少ない日を選んで外します。
- 苗が行灯から上にはみ出しそうになっている
- 葉が袋の内側に触れて窮屈そうになっている
- 植え付け直後のぐらつきが落ち着いている
- 翌日まで強風や大雨の予報がない
暑い日が続く場合は、袋の中が蒸れすぎていないかも確認します。苗を守るための風よけでも、長く置きすぎると逆に生育の邪魔になることがあります。
初心者が失敗しやすいポイント
ピーマンは比較的育てやすい野菜ですが、植え付け直後から夏までの管理を放任すると、株が十分に育たず収量が伸びにくくなります。特に次の点は早めに意識しておきたいところです。
- 元肥と追肥を忘れないようにする
- 雑草を放置しない
- 植え付け直後の苗を強風で揺らさない
- 風よけ行灯を長く置きすぎない
- 肥料袋の風よけと袋栽培を混同しない
ピーマンは、根が浅めに張るため乾燥や過湿の影響を受けやすい野菜です。黒マルチを使う場合でも、土の乾き具合や株の元気さはこまめに確認します。
まとめ:黒マルチと風よけで初期管理を安定させる
この年は、前年のピーマン栽培で雑草と肥料管理が不十分だった反省から、植え付け時に黒マルチを張り、肥料袋で風よけ行灯を作りました。
黒マルチは、雑草対策や泥はね防止を重視したいときに使いやすい方法です。肥料袋の風よけ行灯は、植え付け直後の小さな苗を風雨から守るための簡単な工夫です。
苗が行灯からはみ出しそうになるまで育ったら、袋を外して通常の管理に移ります。その後は、支柱立て、わき芽取り、追肥、水やりを続けて、株をしっかり育てていきます。
次に読みたい関連記事
- ピーマンの育て方:植え付け後の管理から収穫まで、全体の流れを確認できます。
- ピーマンの苗の植え付け①:苗選びと植え付け前後の流れを続けて読めます。
- マルチング資材の種類と効果:黒マルチ・透明マルチなどの違いを確認できます。
- ピーマンのわき芽取りと支柱立て:苗が育った後の次の作業です。
- ピーマンが大きくならない原因:生育が悪いときの見直しポイントを確認できます。
参考資料
- JAさが「ピーマン」:植え付け時のマルチ、仮支柱、風で苗が揺れないようにする管理を確認しました。
- こうち農業ネット「家庭菜園(ピーマン)」:ピーマン苗の植え付け時期、植え付け後の支柱、乾燥・過湿への注意を確認しました。
- 農業研究成果情報「簡易早出し被覆栽培のための被覆資材の検討」:透明マルチと黒・シルバー系マルチの地温上昇差を確認しました。
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