さつまいもの苗は、植え付け直後にしおれても、その後に根が付くと一気に持ち直すことがあります。この記事は、先月は瀕死の状態に見えたさつまいも苗が、梅雨入り後に生育を戻したときの記録です。
根付いた後のさつまいもは比較的強い作物ですが、苗が小さいうちは雑草負けしやすく、つるが伸びてからは通路や隣の畝に広がります。初心者は「もう放っておいてよいか」ではなく、「草取りとつるの整理だけは様子を見る」と考えると管理しやすいです。
枯れかけたさつまいも苗が生育を戻した
先月は瀕死の状態に陥り、ヒヤヒヤしっぱなしだったさつまいもの苗ですが、今月に入って順調に生育しています。根もしっかり付いて、梅雨の時期に入って水も豊富になったため、もうすぐ枯れてしまうような心配はかなり減りました。
もちろん、完全に枯れてしまった苗もあります。それでも、さつまいもの生命力は強く、ほとんどの苗は順調に育ってきました。植え付け直後は頼りなく見えても、茎や節が残っていれば、そこから回復することがあります。

この時期になると、ホームセンターではさつまいもの苗を見かけにくくなります。どうしても補植したい場合は、通販で探すか、すでに伸びたつるを切り取って苗にする方法を考えることになります。ただし、補植するなら、残りの栽培期間も見て判断したいところです。
活着したかどうかは新しい葉とつるの伸びを見る
活着(かっちゃく)とは、植えた苗が新しい根を出して、その場所で水分を吸えるようになることです。さつまいもの切り苗は、植えた直後には根が十分にないため、最初は葉がしおれたり、茎だけが残ったように見えたりします。
今回のように梅雨の水分があり、株元が極端に乾かない状態になると、活着後の回復が見えやすくなります。日数だけで決めるより、次のような見た目で確認します。
| 見るところ | 順調なサイン | 注意したいサイン |
|---|---|---|
| 茎の先端 | 緑色が残り、少しずつ伸びる | 黒く腐る、乾いて折れやすい |
| 新しい葉 | 小さな葉が出て、日中もしおれにくくなる | 新芽が出ず、株元まで弱る |
| 株元の土 | 適度に湿り、苗がぐらつかない | 乾きすぎる、または水がたまる |
| つるの伸び | 地面を這うように伸び始める | 伸びずに葉色だけが悪くなる |
条件がよければ短期間で根が動き始めることもありますが、家庭菜園では天気、土の乾き方、苗の状態で差が出ます。苗を抜いて確認すると出始めた根を傷めることがあるため、まずは地上部の変化を見るのが安全です。
苗が小さいうちは雑草負けに注意する
さつまいもは根付くと強い作物ですが、苗がまだ小さい時期は雑草に負けることがあります。雑草負けとは、まわりの草に日光や場所、養分を奪われて、育てたい野菜の生育が弱くなる状態です。
草取りをせずに放っておくと、雑草のほうが先に伸びて、さつまいもの苗が草の中に埋もれてしまいます。写真のように雑草が多くなると、苗が十分に育つ前に勢いを失うことがあります。

最初のうちは、株元のまわりだけでも草を取って、苗に光が当たるようにします。つるがよく伸びて地面を覆うようになると、雑草はかなり出にくくなります。つまり、さつまいもの草取りは「つるが地面を覆うまで」が特に大事です。
つる返しは伸びすぎたつるを整理する作業
つる返しとは、地面に伸びたさつまいものつるを持ち上げ、通路や隣の畝に広がりすぎないように株元側へ戻す作業です。昔は、つるの節から出た根を切って、株元のいもに養分を回すための作業として説明されることが多くありました。
ただ、現在の品種やマルチ栽培では、つる返しが必ず必要とは限らないという考え方もあります。無理に引っ張ると株を傷めることがあるため、「必ず何回もやる作業」ではなく、「邪魔になったつるをやさしく戻す作業」と考えるほうが失敗しにくいです。
| 畑の状態 | 対応の目安 |
|---|---|
| つるが通路に伸びて歩きにくい | 踏まないように、株元側へそっと戻す |
| 隣の畝や別の野菜に絡み始めた | 絡む前に向きを変えて整理する |
| 節から根が出て地面に強く張っている | 無理に引きはがさず、軽く持ち上がる範囲で戻す |
| 黒マルチ上でつるがまとまっている | 根が張りにくいので、必要以上に触らない |
この畑では、つるが伸びすぎたら、つるの先端を持ち上げて根を浮かせ、株元のほうへ折り返すようにしていました。さつまいもは地上のつるを食べる作物ではなく、地下のいもを収穫する作物なので、つるばかりが広がりすぎないように見ておく、という考え方です。
放任してよい部分と手を入れる部分
さつまいもは「簡単」「植えっぱなしでも育つ」といわれることがあります。確かに、根付いた後は水やりや追肥をこまめにしなくても育ちやすい作物です。ただし、完全に何もしないより、次の点だけは見ておくと安心です。
- 苗が小さいうちは、株元に日が当たるように草を取る。
- つるが通路や隣の野菜に伸びたら、踏まない位置へ戻す。
- 水がたまる場所では、長雨後に株元が傷んでいないか見る。
- 完全に枯れた苗がある場合は、補植できる時期か確認する。
今回の記録では、心配していた苗が多く持ち直しました。植え付け直後に弱って見えても、すぐに失敗と決めず、活着のサイン、雑草の勢い、つるの伸び方を順番に見ることが大切です。
まとめ|さつまいもは強いが初期の草取りとつる整理が大事
さつまいもの苗は、植え付け直後に弱っても、根が付くと回復することがあります。梅雨時期の水分で持ち直すこともあるため、葉の傷みだけで判断せず、茎、新芽、つるの伸びを見ます。
根付いた後は比較的丈夫ですが、苗が小さいうちは雑草負けに注意します。つる返しは必須作業と決めつけず、通路や隣の畝に伸びたつるをやさしく戻す程度から始めると、家庭菜園でも扱いやすいです。
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参考にした資料
- タキイ種苗「サツマイモ栽培マニュアル」:活着、植え付け後の除草、つる返しの考え方を確認しました。
- 日本いも類研究会「さつまいもに『つる返し』は必要ですか?」:現在の品種ではつる返しが必須とは限らない点を確認しました。
- アース製薬 アースガーデン「サツマイモ(苗)」:植え付け後の水やりと、プランター栽培でのつる返しの説明を確認しました。
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