スイカのつるが急に伸びすぎて畝からはみ出してきたら、まずは「全部を切る」のではなく、実をつける予定のつるを残し、伸ばす場所を確保します。地這い栽培では、つるを放射状に広げるか、畝の端まで来たらUターンさせるように誘引し、下には敷きわら・わらネット・防草シートなどを敷いて、泥はねと地温上昇をやわらげます。
この記事では、2015年6月下旬にスイカのつるが予想以上に伸び、じゃがいも区画の上まで防草シートを追加した実例をもとに、初心者が迷いやすい「つるはどこまで伸ばすのか」「切ってよいのか」「シートはいつ広げるのか」を整理します。
スイカのつるが伸びすぎたら、まず何を見るか
スイカはつるを長く伸ばして葉を広げ、その葉で作った養分を果実に送る野菜です。そのため、つるが伸びること自体は異常ではありません。問題になるのは、つる同士が重なって風通しが悪くなる、通路や隣の畝に入り込む、土に直接触れて泥はねを受ける、といった状態です。
| 見ておきたい状態 | 判断の目安 | 最初の対応 |
|---|---|---|
| つるが畝からはみ出した | 先端が通路や隣の野菜に入り始めている | 伸ばす方向を決め、敷きわらやシートを先に広げる |
| つるが土に直接触れている | 雨のあと泥が葉やつるに跳ねそう | 下にわらネット・敷きわら・防草シートを敷く |
| 葉が重なって混み合う | 株元が蒸れ、日当たりと風通しが悪い | 残すつるを整理し、向きを分ける |
| 実がついたつるがある | 雌花や小さな実が確認できる | 実をつけるつるを傷めないよう、動かす作業は慎重にする |
つるは切るより、伸ばす場所を作るのが基本
スイカの整枝では、本葉5〜6枚ほどで親づるを摘芯し、勢いのよい子づるを3〜4本残す方法がよく紹介されています。摘芯とは、つるや茎の先端を切って、わき芽や子づるの伸び方を調整する作業です。すでにつるが大きく伸びてからは、実をつける予定のつるまでむやみに切ると、葉の量が減り、果実を太らせる力も落ちやすくなります。
切るか迷ったときは、まず「実をつけるつるか」「ただ混み合っているだけのつるか」を分けて見ます。大玉スイカでは着果節くらいまでの孫づるを整理し、それ以降は放任する方法、小玉スイカでは葉の面積を確保するため、茂りすぎなければ孫づるを残す方法もあります。品種や仕立て方で違いがあるため、苗ラベルや種袋の説明も確認してください。
地這いスイカのつる整理イメージ
つるを動かすときは、強く引っ張らず、先端を少しずつ向け直します。巻きひげで絡んでいる場合は無理にほどかず、動かせる範囲だけ整えます。
6月下旬、つるが想像以上に伸びた実例
この菜園でスイカを栽培するのは、この年で2回目でした。まだ経験が浅く、つるがここまで勢いよく伸びるとは思っていなかったので、実際の伸び方にはかなり驚きました。
5月に植え付けたスイカの苗は順調に生育し、植え付け当初は10cmもなかったつるが、6月下旬には何メートルも伸びて、地面が見えないほどになりました。苗を植え付けた畝には黒マルチを敷き、周囲にはわらネットや防草シートを敷いていましたが、成長に合わせて1枚、2枚、3枚と追加していくことになりました。
6月28日撮影。この時点で、スイカのつるは畝の外側へかなり伸びていました。北側にはまだ十分なスペースがありましたが、南側にはじゃがいもを栽培していた区画があり、急いでつるを逃がす場所を作る必要がありました。
防草シートを追加して、つるの逃げ場を作った
苗の南側にはすでに1枚の防草シートを敷いていましたが、6月28日に2枚目のシートを追加しました。つるが伸びすぎて先端が土に直接触れ、土まみれになっていたためです。このまま雨が降ると泥が跳ね、葉やつるが汚れて病気のきっかけになる心配がありました。
本来なら、つるが伸びる前に敷きわらやわらネットを広げておく方が作業は楽です。ただ、この年は隣のじゃがいもがまだ残っており、天候不順で収穫が遅れていたため、スイカの勢いに合わせて後から防草シートを足す形になりました。
2枚目の防草シートの下には、まだ未収穫のじゃがいもがありました。そのため、シートは片側だけピンで止め、もう片側は固定せず、近いうちにめくってじゃがいもを掘り返せるようにしておきました。家庭菜園では、予定どおりに作業できないことも多いので、完全に固定しすぎない仮置きも意外と役立ちます。
敷きわら・わらネット・防草シートの使い分け
スイカのつるが伸び始めたら、つるの下に何かを敷いておくと管理しやすくなります。タキイ種苗の栽培資料でも、つるが伸び出したら順に敷きわらを広げ、泥のはね返りや地温の上昇を抑えること、ポリマルチをした場合も巻きひげが絡む場所を作るため軽く敷きわらをすることが紹介されています。
| 資材 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 敷きわら | 泥はねを防ぎ、つるや実をやさしく支えたい | 量が必要で、風で動くことがある |
| わらネット | 敷きわらの代用として広い面を覆いたい | つるが絡むので、後から強く動かしにくい |
| 防草シート | 雑草を抑えながら、急いでつるの置き場を作りたい | 黒いシートは暑くなりやすいので、株元の蒸れや高温に注意する |
| 黒マルチのみ | 植え付け初期の地温確保や雑草対策 | つるの巻きひげが絡みにくく、風で動きやすいことがある |
伸びすぎたつるを動かすときの注意点
スイカのつるは見た目より折れやすく、巻きひげで周囲に絡みながら伸びます。伸びすぎたつるを整理するときは、根元から強く引っ張らず、先端側を少しずつ動かします。実がついているつるは特に傷めないようにし、無理に向きを変えず、敷く資材の方を追加する判断も大切です。
- 晴れてつるが乾いている時間帯に、少しずつ向きを変える。
- 巻きひげで強く絡んでいる部分は、無理にほどかない。
- 実がついた節の近くは、持ち上げたりねじったりしない。
- 隣の野菜を片付ける予定がある場合は、シートを片側だけ固定しておく。
- 泥はねが気になる場所は、切る前に敷きわらやシートで受ける。
この実例からわかったこと
この年は、スイカのつるが伸びることをある程度想定して栽培区画を確保していました。それでも、6月下旬の伸び方は想像以上で、じゃがいも区画との兼ね合いを見ながら急いで防草シートを追加することになりました。
スイカは、植え付け直後よりも、つるが勢いよく伸び始めてから場所の問題が出やすい野菜です。最初から広めに場所を取るのが理想ですが、家庭菜園では他の作物との兼ね合いもあります。つるが伸びすぎたと感じたら、切るかどうかだけで考えず、まずは「伸ばす方向」「下に敷く資材」「隣の畝との調整」を見ると、次の作業を決めやすくなります。
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参考にした資料
- タキイ種苗「スイカ」:整枝、つるの間配り、敷きわら、収穫目安を確認しました。
- サカタのタネFAQ「スイカ 整枝・仕立て方」:家庭菜園での子づる4本仕立て、着果節位までの孫づる整理を確認しました。
- JAしみず「スイカ」:敷きわら、つるの配置、人工授粉などの家庭菜園向け管理を確認しました。
- トーホク「スイカ」:つるがマルチからはみ出る前に敷きわらをする流れを確認しました。




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